マイナス金利で個人向け国債の運用もマイナスになることはあるのか?
2016年1月29日の日銀によるマイナス金利導入によって、国債の金利も大きく低下しました。10年国債の利回りがマイナスに低下する場面も見られており、当サイトに対する問い合わせでも変動タイプの個人向け国債への投資はどうなるのか?解約したほうがいいのか?などの質問もいくつか寄せられております。
今回はそんなマイナス金利の状態においての個人向け国債運用について説明したいと思います。
個人向け国債の利回りが0.05%を割ることはない
まず、すでに個人向け国債の10年変動タイプに投資をしていて、私が投資をしている国債の利回りもマイナスになるのではないかと心配している方がいればご安心ください。マイナスになることはありません。
個人向け国債には「下限金利」が定められておりこれは0.05%となっています。どれだけ基準金利が下がってもこれを下回ることはありません。
たとえば、10年タイプの個人向け国債の場合は「基準金利×0.66」が利率となります。仮に基準金利がマイナスになると、そのままと個人向け国債の利回りもマイナスとなりますが、0.05%以下にはならないようになっているわけです。
0.05%での運用が最適なのかどうか?
現在の日本国債(10年)の利回りは「-0.046%」とマイナス状態です。ちなみに、3年債、5年債も同様にマイナスの状態です。
この状態が半年以上続けば、変動金利タイプである10年満期の個人向け国債については半年以内にすべてが0.05%という下限金利になるという計算になります。
そんな低い利回りでも運用する価値があるのかどうかは正直微妙な判断となります。
一方のマイナス金利で銀行の普通預金金利についても大きく引き下げが続いており、普通預金の金利は大手行だと「0.001%」となっており、100万円で年10円の利息(税引き前)という形になっております。
それと比べればマシとも考えられますが、当面の間は国債や定期預金などの安全に運用する金利商品は厳しい状況が続くものと考えられます。
2016年2月25日
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