国債金利の見方

今回は質問として寄せられた、ニュースなどに出てくる「国債金利」の読み方について解説していきます。
経済ニュースなどでは長期金利として「144.89」といったような数字で表現されていることがあります。この数字っていったいどんな意味で、実際の金利は何%なのでしょうか?

国債の金利は「標準物」と呼ばれる仮の債券の金利

国債のような債券は毎回発行され、期間がたつと満期を迎えて償還されます。こうした商品に価格を付ける場合、償還されるごとに設定しなおさなくてはならないのは面倒です。

そこで先物取引では、「標準物」と呼ばれる架空の債券を作ってその価格を取引対象としているのです。私たちが普段から聞いている「長期国債の金利」というのはこの標準物と呼ばれる架空債券の取引価格をベースに逆算されているものです。

長期金利と呼ばれる10年国債の標準物は下記のように設定されています。

・長期国債標準物(額面100円、利率 年6パーセント、償還期限10年)

つまり、冒頭の「144.89」という数字はこの架空債券(額面100円)が売買されている価格ということです。
現在の144.89円ということはかなりのオーバーパーの水準です。つまり表面利回りである6%よりも金利が低いことを意味しています。

これを単年度の金利に直すためには「最終利回り」を計算してやる必要があります。
最終利回りというのは、償還時のキャピタルゲイン(キャピタルロス)を考慮した上で、1年間あたりに受け取れる金利に換算したものです。

計算方法は下記の通りです。

{(1年あたりのインカムゲイン)+(1年あたりのキャピタルゲイン)}÷投資額

これに債券価格を置き換えて年利に直していきます。
1年あたりのインカムゲインは額面100円に対して利率が年6%なので6円
1年あたりのキャピタルゲインは額面100円に対して144.89円の取引価格なので満期時に-44.89円の差損が発生。満期は10年なので1年あたりに換算すると-4.489円ということになる。

よって、10年国債標準物の金利は下記の通り計算できる。
最終利回り=(6円-4.489円)÷144.89円=1.0428601%

この最終利回りの計算方法は、国債に限らず、債券に投資をするのであればぜひ押さえておきたいところです。難しい計算が必要なわけではないのでぜひ覚えておきましょう。

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